Profile
作家紹介
神尾 彬
Akira Kamio — Photographer / Physician
東京を拠点に活動する写真家・医師。明治時代から続く医師の家系に生まれる。かつて医療の最先端であったドイツへ船で渡った先祖が、現地で手にしたカメラで世界を記録しながら帰国した——その血脈に導かれるように、医師として日々生死の境界線に立ち会いながら、写真を撮り続けている。
医療の現場で目にする、病院に隔離され事務的に処理されていく現代の死。その扱いに不自然さを覚え、失われた命の余韻を探すように、地方の風土や文化、自然の循環のなかに身を置くようになった。捉えるのは、癒しとして消費される風景ではなく、時に悍ましいほどの気配を漂わせ、同時に溢れんばかりの生命力を放つ、ありのままの自然である。
地元の神田祭や三社祭では自ら神輿を担ぎ、当事者として文化の内側からその熱量を写し取る。日本各地の祭りや土着の信仰が息づく場所を訪ね、失われゆく風土と死生観を次の世代へ手渡すことを、医師として、写真家としての生涯の目標とする。